小規模事業者持続化補助金とは?個人事業主も使える制度を解説

小規模事業者持続化補助金とは?個人事業主も使える制度を解説

個人事業主やフリーランス、従業員数名の小さな会社を経営している方に、知っておいてほしい補助金が小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)です。チラシ制作や新商品開発に加え、他の経費とセットで行うホームページ制作等のウェブサイト関連費にも活用でき、販路開拓等に必要な経費の一部を補助します。直近の第19回公募(申請16,576件・採択7,819件)では採択率が約47%となっており、他の大型補助金と比べて採択されやすい制度です。

一般型・通常枠の第20回公募は公募要領が公開され、2026年11月5日に申請受付が始まる予定です。

本記事では、制度の基本から2026年度の変更点、個人事業主が申請する際の注意点、事業計画書作成のポイントまで解説します。

● この記事からわかること

  1. 1 個人事業主を含む申請対象者と、補助対象になる経費
  2. 2 補助上限・補助率と、賃金引上げ・インボイス特例
  3. 3 申請から入金までの流れと、事業計画書作成のポイント

小規模事業者持続化補助金の制度の基本


小規模事業者持続化補助金の制度の基本

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制度の目的と、2026年度の申請枠の全体像を確認しましょう。

販路開拓を支援する、小規模事業者向けの補助金

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自ら策定した経営計画に基づいて行う販路開拓や業務効率化の取り組みに要した経費の一部を補助する国の制度です。運営主体は全国の商工会・商工会議所で、一般型・通常枠や創業型では、GビズIDを用いた電子申請システムで申請します。

この補助金の特徴は、使い道の幅広さにあります。チラシ・パンフレット・看板の制作、展示会への出展、新商品開発のための試作などが補助対象です。また、他の補助対象経費と組み合わせて実施するホームページ制作などのウェブサイト関連費にも活用できます。

補助対象となる業種や従業員数の制限をクリアした小規模事業者であれば、日々の販路開拓に直結する経費を幅広くカバーできるため、本制度が選ばれています。

2026年度の制度概要

2026年度には、一般型・通常枠、一般型・災害支援枠、創業型、共同・協業型、ビジネスコミュニティ型などの申請枠ごとに公募が行われています。各申請枠で目的・補助率・上限・申請期間が異なります。

申請枠 補助上限額・主な上乗せ 補助率
一般型・通常枠 50万円。インボイス特例+50万円、

賃金引上げ特例+150万円で最大250万円

2/3。賃金引上げ特例を活用し、所定の赤字要件を満たす場合は3/4
創業型 200万円。インボイス特例で最大250万円 2/3
共同・協業型 参画事業者数等に応じて異なる 参画事業者は2/3、地域振興等機関は定額
ビジネスコミュニティ型 単独50万円、共同実施100万円 定額
一般型・災害支援枠 被害区分等に応じて異なる 定額または2/3等。最新要領で確認

一般型・通常枠は最も利用者が多い基本の枠で、補助上限50万円、補助率2/3の小規模事業者向け制度です。少額の販路開拓等にも活用しやすい点が特徴で、たとえば75万円の補助対象経費を使った場合、補助率2/3・上限50万円が適用されると、補助額50万円、自己負担25万円となります。50万円は申請の下限ではなく、一般型・通常枠の基本の補助上限額である点に注意しましょう。

創業型は、創業から間もない事業者を対象とした枠で、応募には創業時期に関する要件があります。第4回公募では、「特定創業支援等事業による支援を受けた日」と「開業日・設立日」の両方が、公募の締切日から過去1年以内であることが必要です。創業を検討している方・創業したばかりの方は、支援を受けた時期と開業・設立時期の両方が要件を満たしているかの事前確認が必要です。

小規模事業者持続化補助金の2大ポイント|赤字事業者優遇とインボイス特例


小規模事業者持続化補助金の2大ポイント|赤字事業者優遇とインボイス特例

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一般型・通常枠の第20回公募では、事業効果等状況報告時の売上高・売上総利益が、補助事業終了時と比較して増加することが見込まれる事業であることが、補助対象事業の要件として明記されました。

申請時には、単に「売上を増やしたい」と記載するだけではなく、市場や顧客ニーズを客観的なデータで分析したうえで、営業方針、新規取引や値上げの見込みなどを根拠として、補助事業によって売上高・売上総利益がどの程度増加するのかを定量的に示す必要があります。

なお、売上高や売上総利益について「○%以上増加」といった最低増加率が定められているわけではありません。自社の現状や市場環境を踏まえて、実現可能性のある数値目標と、その根拠を示すことが重要です。

2026年度は、対象者が限られる2つの特例が用意されています。それぞれの条件を確認しましょう。

ポイント①賃金引上げ特例を活用する赤字事業者への補助率引き上げ

一般型・通常枠では、賃金引上げ特例を活用する事業者のうち、所定の赤字要件を満たす場合に補助率が3/4となる措置があります。赤字であれば無条件に適用されるわけではなく、賃金引上げ特例の利用が前提となる点に注意が必要です。

賃金引上げ特例を利用すると、一般型・通常枠の補助上限は50万円から200万円に引き上げられます。例えば、200万円の補助対象経費に補助率2/3が適用される場合、補助額は約133万円、自己負担額は約67万円です。さらに、賃金引上げ特例を利用する赤字事業者として補助率3/4が適用される場合は、補助額は150万円、自己負担額は50万円となります。手元資金が限られる赤字事業者にとって、事業立て直しの後押しとなる措置です。

申請時には、直近の確定申告書(収支内訳書または青色申告決算書)で赤字要件を満たすことが確認できる必要があるため、経理書類の整理を先に行っておきましょう。

ポイント②インボイス特例で最大+50万円の上乗せ

インボイス特例は、補助事業終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けるなど、所定の要件を満たす免税事業者からの転換事業者または2023年10月1日以降に創業した事業者を対象に、補助上限額を50万円上乗せする措置です。創業型に適用されると、補助上限が200万円から250万円に拡大します。

インボイス特例を利用する場合は、補助事業終了時点までに所定の登録要件を満たす必要があります。要件を満たさない場合は、補助金が交付されない取扱いとなるため、申請前に公募要領を確認しましょう。

業種別の従業員数基準

持続化補助金を申請できるのは小規模事業者に限られます。小規模事業者の定義は、業種によって異なります。

業種区分 常時使用する従業員数
商業・サービス業(宿泊・娯楽除く) 5人以下
宿泊業・娯楽業 20人以下
製造業・その他(建設・運送・農業など) 20人以下

美容室・飲食店・小売店などのサービス業は従業員5人以下が基準です。一方、製造業や建設業は20人以下まで申請できます。自社の業種がどちらに該当するか、まず確認しましょう。

常時使用する従業員の数え方

従業員数の判定で見落としやすいのが、誰をカウントするかです。「常時使用する従業員」とは、解雇予告が必要な労働者を指します。

従業員数の判定で見落としやすいのが、誰をカウントするかです。「常時使用する従業員」は、原則として労働基準法第20条に基づき、解雇する際に予告を必要とする労働者を指します。そのため、正社員だけでなく、条件に該当するパート・アルバイトも従業員数に含まれます。

一方、日々雇い入れられる者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試用期間中の者は含まれません。また、会社役員や同居の親族従業員も原則として含まれません。

育児休業・介護休業中の従業員を含む従業員数の算定は、雇用形態や解雇予告の適用関係などにより判断します。休業中であることのみを理由に一律で除外できるとは限らないため、個別判断が必要な場合は、管轄の商工会・商工会議所に事前確認してください。

個人事業主・フリーランスも申請できる

法人でないと補助金は使えないと思い込まれている個人事業主の方もいらっしゃるのですが、実はこれは誤りです。個人事業主も小規模事業者の要件を満たせば申請対象となります。申請時には確定申告書など所定の書類が必要となるため、開業届の提出有無だけで判断せず、最新の公募要領・必要書類一覧を確認してください。

また、同一の代表者が複数の事業者を営んでいる場合や、実質的に同じ経営体とみなされる関係がある場合は、重複申請とみなされ、不採択や交付決定の取消しにつながることがあります。複数の屋号・法人で活動している場合は、申請前に商工会・商工会議所へ相談し、重複に該当しないかを確認しておきましょう。

小規模事業者持続化補助金の補助対象経費の範囲

補助対象となる経費と対象外となる経費の線引きを確認しておきましょう。持続化補助金で補助の対象となる主な費目を整理します。

費目 内容 注意点
機械装置等費 製造機械、什器備品など 中古品は2者以上の見積が必要
広報費 チラシ、パンフレット、広告掲載費 一般型・通常枠と創業型は交付申請額30万円が上限
ウェブサイト関連費 HP制作・更新費 単独申請不可。一般型・通常枠と創業型は交付申請額30万円が上限
展示会等出展費 出展料 ブース内の飲食費等は対象外
旅費 販路開拓のための出張費 宿泊費に上限あり
新商品開発費 試作品の原材料費 販売用在庫の仕入れは不可
借料 期間中のリース・レンタル料 リース終了後の残存価値分は除く
委託・外注費 専門家への委託 内訳・成果物の提示が必要

対象外となる主な経費

対象外となる経費の区分 具体例 主な理由・注意点
人件費・固定費 代表者・従業員の給与、光熱費、通信費 通常の事業運営に必要な経費のため
商品仕入れ・直接経費 販売目的の商品の仕入れ費 売上に直接還元される在庫のため
金融・公課関連 借入金の利子・返済金、税金、罰金 公的補助の対象とならないため
不透明な取引 オークションや個人間取引で購入したもの、個人から購入した中古品 価格の妥当性や取引の証明が困難なため

中古品を使って費用を抑えたい場合は、リサイクル業者など事業者から購入し、金額にかかわらず2者以上の見積もりを取ることが条件です。1件あたり50万円(税込)を超える新品の発注・購入や委託等の取引についても、同様に2者以上の相見積もりが必要です。見積もりの取得を怠ると、価格の妥当性が証明できず、経費の一部が対象外とされる場合があるため、発注前の準備を徹底しましょう。

2026年度の申請スケジュール|様式4の受付締切に注意

第20回公募の日程と、申請前に押さえておきたい準備の流れを確認しましょう。

第20回公募(通常枠)/第4回公募(創業型)の主要日程

項目 日程
公募要領公開 2026年5月27日(水)
申請受付開始 2026年11月5日(木)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 2026年12月4日(金)
申請受付締切 2026年12月15日(火)17:00

様式4は、商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書のことで、申請に必ず必要な書類です。申請の締切より前に、担当窓口への相談・書類提出・様式4の発行依頼を済ませておく必要があります。

実際の動き方としては、申請締切の1〜2か月前には商工会・商工会議所に相談を始めるのが理想です。申請締切の直前は窓口が混み合い、予約が取りにくくなることもあります。締切間際に動き出すと、様式4の発行が間に合わない可能性があるため、早めの行動を心がけましょう。

持続化補助金は、毎年複数回の公募が行われている制度です。1回の公募で採択されなかった場合でも、次回の公募に再挑戦できます。過去に採択された事業者も、別の事業内容であり、かつ過去の事業効果報告(様式14等)の提出をすべて適切に完了している場合に限り、一定の制限のもとで再申請が可能です。公募回ごとに募集内容や様式が更新される場合もあるため、前回の資料をそのまま使い回さず、申請の都度、最新の公募要領を確認しましょう。

小規模事業者持続化補助金の申請フロー|GビズID取得から入金まで

小規模事業者持続化補助金の申請フロー|GビズID取得から入金まで

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申請から入金までの流れを6つのステップに整理しました。順を追って確認しましょう。

STEP1|GビズIDの取得

一般型・通常枠の電子申請システムを利用するには、GビズIDプライムのアカウント取得が必要です。GビズIDは、法人・個人事業主が政府の補助金申請や行政手続きに使う共通認証基盤で、一度取得すればほどんどの補助金で使用可能となります。

取得には2週間程度かかる場合があるため、申請前にアカウント情報が最新であることを確認し、早めに準備を進めましょう。登録情報が古い場合、採択後の手続や補助金額確定に支障が生じる可能性があります。

STEP2|商工会・商工会議所への相談と様式4の取得

自社の所在地を管轄する商工会または商工会議所の窓口に相談を申し込みます。担当者と面談し、経営計画書の内容についてアドバイスをもらいながら書類を整えます。この過程で発行してもらう事業支援計画書(様式4)が申請の核心書類です。

商工会・商工会議所の会員でなくても相談・申請が可能ですが、混雑による遅れを避けるため最寄りの窓口の相談予約は早めに行いましょう。

STEP3|経営計画書・補助事業計画書の作成

申請書類の中心となるのが、経営計画兼補助事業計画①(様式2)と補助事業計画②(様式3)です。様式2では自社の経営状況や経営方針・目標、今後のプランなどを整理し、様式3では今回実施する補助事業の具体的な内容や経費、期待される効果などを記載します。

審査では、現状の課題から販路開拓等の取り組み、売上高・売上総利益の増加見込みまでが一貫して説明できているかが重要です。なぜこの取り組みが必要なのか、どのように売上につなげるのかを具体的に記述しましょう。

作成に不安がある場合は、商工会・商工会議所の担当者に下書きの段階から相談すると、記載の抜け漏れを早めに把握できます。数字や事実を並べるだけでなく、自社の強みと今回の取り組みのつながりを一貫した流れで説明することも意識しましょう。

STEP4|電子申請

必要な書類がすべて揃ったら、電子申請システムからオンラインで申請を行います。一般型・通常枠では専用の電子申請システムを利用し、GビズIDプライムでログインして申請します。なお、創業型ではグランツを利用するため、申請する枠に応じて利用するシステムを確認しましょう。

ただし、提出するファイルに閲覧パスワードが設定されている場合や、指定の添付場所に正しく登録されていない場合は内容の確認ができず審査対象外(不採択)となってしまうためご注意ください。 

STEP5|採択後の交付申請と事業実施

採択後は、交付申請に必要な見積書等を提出し、交付決定を受けた後に補助事業を開始します。交付決定は採択発表後、概ね1〜2か月かかる場合があると案内されています。補助対象経費の発注・契約・支払い時期は、公募要領および交付決定内容に従って管理しましょう。

補助事業期間中は、発注・納品・請求・支払いの事実を確認できる証憑を保管します。利用できる支払い方法や必要書類は費目・取引内容により異なるため、最新の補助事業の手引きで確認してください。

STEP6|実績報告書の提出と入金

補助事業が完了したら、経費の実績を証する書類を添えた実績報告書を事務局に提出します。審査が完了すると補助金額が確定し、請求書の提出後に口座振込で補助金が入金されます。補助金の入金は事業完了後になるため、先に自己資金で経費を支払っておく必要がある点は把握しておきましょう。

補助事業終了後には、事業効果等状況報告書の提出も必要です。未提出の場合、以後の持続化補助金への申請制限が課されるため、提出時期・回数は最新の交付規程と事務局案内で確認しましょう。実績報告や事業効果等状況報告の準備を後回しにすると、次回以降の申請機会を逃すことにもつながるため、事業実施と並行して記録を残しておくことをおすすめします。

審査項目を踏まえた事業計画書の作成ポイント


審査項目を踏まえた事業計画書の作成ポイント

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採択される事業計画書に共通する観点と、実践しやすいポイントを紹介します。

審査で見られる4つの観点

観点 確認される内容(詳細)
自社の経営状況分析の妥当性 現状と課題を客観的なデータで示しているか
経営方針・目標と今後のプランの適切性 目標が具体的な数値で設定されているか
補助事業計画の有効性 販路開拓策が課題解決に直結しているか
積算の透明性・適切性 見積もりに根拠があり、過剰・不当な計上がないか

以上の内容から、「売上高・売上総利益増加」につながっていることが重要です。

採択される計画書の3つのポイント

小規模事業者持続化補助金の計画書で採択されるためのポイントには3つあります。

  • なぜ今この取り組みが必要かを論理的に説明すること
  • 政策加点を意識すること
  • 専門用語より読みやすさを優先すること

事業計画書では、「チラシを作る」とだけ書くのではなく、課題・施策・目標を具体的につなげることが重要です。たとえば、来店者数が年10%減少している課題に対し、若年層向けの折り込みチラシを作成し、6か月で新規顧客20名の獲得を目指す、といった具体的な数値で示します。

また、赤字賃上げ加点、経営力向上計画、事業継続力強化計画など、取得しやすい加点項目も事前に確認しましょう。審査員に伝わるよう、専門用語はできるだけ平易に言い換え、必要に応じて簡単な説明を添えることも大切です。

小規模事業者持続化補助金の活用想定例|販路開拓でできること

小規模事業者持続化補助金の活用想定事例を紹介します。自社でどのような活用方法があるか、イメージしてみましょう。

想定例 事業内容・取り組み内容 主な対象経費 期待される効果
想定例①

飲食店のテイクアウト専用サイト開設

新たにテイクアウト事業を開始するため、専用の注文・決済サイトを開設。認知向上のため、ポスティング用チラシを並行して作成・配布する ウェブサイト関連費(サイト開発・デザイン費)、広報費(チラシ印刷・配布費)※ 中食(テイクアウト)需要の取り込みによる売上拡大、事前決済による店舗オペレーションの効率化
想定例②

美容室の新規顧客獲得チラシ

近隣の潜在顧客にアプローチするため、割引クーポンやメニュー紹介を掲載した案内チラシをデザインし、近隣エリアへポスティングする 広報費(チラシデザイン費、印刷費、ポスティング外注費)。広報費のみでは申請できないため、別の対象経費との組み合わせが必要 地域住民への認知拡大、特に新規オープンや競合店からの乗り換え層をターゲットにした新規顧客の獲得
想定例③

製造業者の展示会出展

金属加工を営む個人事業主が、中小企業向け技術展示会に初出展し、技術力をアピールしてBtoBの新規取引先を開拓する 展示会等出展費(ブース装飾・施工費、出展料)、旅費(展示会参加のための出張費) 直接の商談機会の獲得による新規契約、業界内での自社の認知度・信頼性向上

※ウェブサイト関連費は単体申請できず他の経費との組み合わせが必要であり、かつウェブサイト関連費・広報費はそれぞれ交付申請額で最大30万円が上限となる点に注意が必要。

申請前に確認すべきチェックリスト

実際に、自社で申請できるか迷ったら、一度、チェックリストを使用して検討することをおすすめします。

分類 確認項目 チェック
申請資格の確認 業種に応じた従業員数の基準をクリアしているか □
医師・歯科医師、系統出荷のみを行う個人農林水産業者、金融・保険業などの対象外業種(または形態)ではないか □
個人事業主の場合、確定申告を適切に行っているか □
GビズIDの登録情報が最新か □
経費の確認 対象経費として認められる費目か □
ウェブサイト関連費や広報費だけの「単独申請」になっていないか □
1件50万円(税込)を超える新品の取引や、金額を問わない中古品購入について、2者以上の相見積もりを用意できるか □
スケジュールの確認 商工会・商工会議所への相談を申請締切の1〜2か月前に開始できるか □
様式4(事業支援計画書)の発行受付締切に間に合うか □
交付決定前に発注・購入を行わないよう徹底できるか □

政策加点の種類と申請時の確認ポイント

持続化補助金の審査は、基本審査(事業計画の評価)と政策加点(国の政策目標に沿った取り組みへの加点)の2段階で行われます。基本審査に加えて政策加点も評価対象となるため、該当する加点項目があれば、あわせて準備しておくとよいでしょう。

加点項目 対象要件・概要 準備方法・ポイント
赤字賃上げ加点 直近の確定申告が赤字であり、かつ従業員への賃金引上げ(給与総額年平均3%以上増等)を計画・実施すること。 直近の確定申告書B第一表の控え、収支内訳書または青色申告決算書で赤字を証明する。
賃金引上げ加点 所定の比較期間において、従業員1人あたり給与支給総額を年平均2.0%以上増加させる事業者が対象。申請者自身で1人あたり給与支給総額の目標値を設定し、実績報告時点でその目標を達成する必要があります。 所定様式の「賃金引上げ計画の表明書」を作成・添付する。申請前に自社の事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額を確認しておく。
経営力向上計画策定加点 中小企業庁の「経営力向上計画」を策定し、経済産業局から認定を受けていること。 自社で作成して経済産業局へ提出し、申請受付締切日までに認定書の写しを添付する。専門家支援は不要。
事業継続力強化計画策定加点 自然災害等に備えた「事業継続力強化計画」を策定し、経済産業大臣の認定を受けていること。 中小企業庁のホームページで公開されている記入例を活用し、申請締切日までに認定を完了させる。
事業承継加点 基準日時点で代表者が満60歳以上であり、後継者候補が補助事業を中心となって行うこと。 地域の商工会等が発行する「事業承継診断票(様式10)」の添付が必須。過去公募回のものは再利用不可。
後継者支援加点 申請者が「アトツギ甲子園」のファイナリストまたは準ファイナリストに選出されていること。 申請書に、選出された正確な「開催年度(回数)」を記載して申請する。

加点項目には多くの種類がありますが、「重点政策加点」と「政策加点」の分類からそれぞれ最大1種類ずつ、合計2種類まで選択して取得できる上限ルールが定められています。

加点項目には申請前に準備が必要なものと、申請時点で計画を示せば足りるものがあるため、早めに要件を確認し、間に合うものから順に準備を進めましょう。申請を検討する際は、まずどの加点が取れるかを商工会の担当者と一緒に確認することをおすすめします。

加点の有無だけでなく、自社の経営課題の解決に本当に役立つ計画かどうかもあわせて検討することが大切です。

まとめ

小規模事業者持続化補助金は、個人事業主を含む小規模事業者の販路開拓費用を補助する制度で、賃金引上げ特例を活用する赤字事業者への補助率引き上げやインボイス特例が設けられています。第20回公募は2026年11月5日から申請受付が始まる予定のため、商工会・商工会議所への相談を早めに始め、最新の公募要領を確認しながら準備を進めましょう。

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